屋上の塾長のトマトもかなり色づいてきました。このところ毎日収穫してビタミン補給(笑)
某高校の校長先生も校内で菜園を作られていますが、その学校は生徒で溢れかえっています。菜園と生徒数は関係しているのかと思って真似してる……わけじゃありませんけどね(笑)
さて。
先日、ある子が講師の先生と一緒に4Fの塾長室まで上がってきました。中学受験の頃から知っている子ですが、もう高校生になります。参ったなぁ… こりゃおいちゃんも歳取るわけだ!(笑)
「文理選択で悩んでいます」
とのこと。
「あー、うん、オマエはねー、理系!以上!」
え~~~!?(笑)
びっくりしていましたが、当たっている様子でした。聞けば本人がやりたいことは理系の部類に入ります。確かに数理に不安なところはありますが、それでも社会より全然いいはず。確かに算数は中学受験の頃から苦手意識はありましたし、そこが不安な様子。
でもね。
「チャレンジする価値はありますよ」とお話しました。
やっぱりその子の「やりたいこと」で考えると、理科系に進むしかありません。大学受験の実績稼ぎというのが先に出てくる塾や学校だと、
「やりたいことと出来ることは別」
などという謎理論で文転を進めたりします。とりあえず大学に行って、好きな勉強は勝手に自分でやればいいと。確かに理論上はそうなのかもしれませんが、文化系大学に行って理科系の学習を自分でするというのはかなりハードルが高いです。
「結局そこまでやりたいことじゃなかったんだろ?」
というこれまた謎の屁理屈で人を「論破」した気になっている方も見かけることがありますが、そうかぁ??と思います。そもそもチャレンジもしない選択をしてしまったのは不幸ですし、そう導いた人間がいるような気がしてならないのです。私はそういうの、大嫌い。
「失敗するかもしれないね。苦しむかもしれない。でも、今やっている勉強が、将来自分の研究ややりたいことに必要なことだと思ったら頑張れるよね」
そして何より一番大きなこと。
「塾長がね、今から看護士になろうと思って勉強を始めて大学に行って、国家資格を取ったところで、58とか59になっちゃうので、就職もできないし、1年で定年になっちゃう… だから、チャレンジする意味がないですね。でも、あなたは大学に行って国家資格を取ったら、残り35年とか40年生かせるものになる。だから、今チャレンジする価値がありますね」
若いって、それだけで価値があるのはそういうことなんです。
昔、大島渚という映画監督がある文章で、「人生は大人になるたびに不可能性が増えていくのだ」ということを言っていて、ものすごく納得しました。二十歳すぎればただの人って、ホントです。どんどん「出来ないこと」が増えていきます。
塾長も今からジャニーズに入ってモテモテ人生を送るなんてことは1200%出来ないわけで(笑)、私にベタベタくっついてきて、クリップを私の手にくっつけて、
「ぎゃはははは、塾長の大事な毛を1本抜いてやった!」
なんて小学生に、
「このやろーーー!」
なんて、トムとジェリーみたいな追いかけっ子をしているくらいがちょうどいいわけです。
若いだけでそれだけの価値がある。
若いからこそチャレンジする価値がある。
失敗したって、またやり直せばいいだけ。20代まで大丈夫。
ちっちゃくまとまんなよ、若者。
ということで、理系にチャレンジしろよと送り出しました。
「やっぱスゴイわ、塾長」
って言いながら帰っていくその子。
へへへ。
年季が違うんだよ(笑)
頑張れよ〜。
この記事へのコメントはありません。