先日、久しぶりに中学生の個別の英語授業に入りました。
私立・区立にかかわらず、2年前、とにかくあれだけ鳴り物入りで英語改革を息巻いて大変革をした中学生の英語カリキュラムですが、現状としては「大失敗」の状況で、英語学力は軒並み大暴落。惨憺たる状況で、中学生の大半が英語を根本的に理解していないというのが現状でしょう。
まぁ、その話は他の記事に譲るとして、久々に英語の授業をしたら、全然分かってなくてビックリ。分子の後置修飾と関係代名詞の授業をガッツリしたわけです。
さて、その際に、「which」が出てきました。
これ、皆さん、どう発音します?
私は、whなので「フィッチ」に近い感じで発音してましたが、生徒が違うというのです。むしろ笑われてしまって、「なんでやねん!」ってなったのですが、今はどちらかというと「ウイッチ」と発音するのだとか。
隣で授業をしていた英語の達人に「どっち?」と聞いても「ウイッチ」だと。
うそー!
と、納得のいかない私。
そりゃ辞書引きますよね。
すると、いろいろ面白いことが分かってきたのです。
まずGoogle。こちらは完全にウイッチ派。
https://translate.google.com/?sl=en&tl=ja&text=which&op=translate&hl=ja
マジか!と思ったのですが、研究社が提供するオンライン辞書・Weblioによると、
https://ejje.weblio.jp/content/which
「フィッチ」に近い発音になっています。何だよこれ?と思って発音記号を見ると、
/(h)wítʃ(米国英語), wítʃ(英国英語)/
とあるのです。
なるほどね、つまりイギリス英語だと「ウイッチ」、アメリカ英語は「フィッチ」と発音されるという解説。両方あるのね…と一旦理解して、ああ、日本人は主にアメリカ英語を習ってきたので「フィッチ」に近い発音で習ってきたのかなぁ…と納得してみたりしたのです。
確かに、英国ではcanを「カン」と発音しますが、アメリカだと「キャン」ですよね。そのクチか…と思ったのですが、これで簡単に終わらないのがこの話題。
じゃ、今の中学生や、うちの英語の達人がイギリス英語を習ってきたのか?と言えばさにあらず。むしろアメリカ英語に近いんじゃないかと思うわけです。その人々が「ウイッチ」派である以上、やっぱり疑問が残るわけです。
ブリティッシュ英語の「which」の発音を解説している動画では、ほぼ「フィッチ」と発音していますね。あれあれ?英国英語はウイッチじゃなかったの?
で、こちらの方はwhichとwitchの発音がほぼほぼ同じことを解説してらっしゃいます。なるほど、口の動きが平らかすぼめるかの違いはあるんだそうですがね、理論上は同じみたい。なので完全に「ウイッチ」と発音してますね。
で、何となくの結論は、こちらの先生が出してくださっているような気がします。
つまり、2通りある(笑)やっぱり!
「ウイッチ」の場合は、「h」をサイレントとして考えれば、まぁ納得は行く発音ですよね。
「フィッチ」の場合、よく考えてみると、「w」から始まっているのにワからいかないで軽い感じの「h」から始まるという、「w」と「h」をひっくり返す変な発音だと言われると、それも確かにね…と思います。
で、さらに調べてみると、「フィッチ」的な発音の方が歴史的には古い発音で、本来はこうだったようで、今でもアイルランドとかスコットランド、それにアメリカ南部などでは使われているようですが、現在は「ウイッチ」が主流になってきたのだそうです。フィッチはちょっと古臭いというか、訛っている発音に聞こえることもあるようで、一般的には「ウイッチ」を使った方が無難、というのが結論のようですね。
ちなみに、この線で行くと、「white」も日本では「ホワイト」と発音されがちですが、結論としては「ワイト」が正解。「why」も「ワイ」が正解ということになります。
でも、「who」は「ウー」にはならず「フー」、「whose」は「フーズ」、「whole」は「ホール」ですね。言語は例外がいっぱい出てきますので、しょうがないことですが、「何なんだよ!」と言いたくもなる話であります(笑)
昔習った英語も、今は全然違うということもありますから、常に知識はアップデートしていきたいものですね。
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