25年前の教え子が訪ねて来てくれました。
ひょんなことから、私の記事をどこかで見たらしく、懐かしくなって、そしていろいろ話がしたくて訪ねて来てくれたようです。それにしても懐かしい！

「覚えてるかしら？」
だなんて、当たり前でしょうに（笑）

私にとって、彼女は、自分で塾をやり始めてからの第１期生みたいな子。ヤンチャでしたし、いろいろ考え方を変えるのに苦労した子（笑）でもありました。そして、教え子がそのまま講師になってくれた第１号でもありました。そんなの忘れるわけがない。そして、卒業旅行がわりに初めてマレーシアまで連れて行った子ですし、私の結婚パーティにも来てくれていました。そんなお付き合い。

ただ、15年以上前にパーティで会ってからは連絡が途絶えていました。その間に彼女も結婚をし、今や２児のママ。幸せな結婚をしているようで、そういうのを聞くのが本当に嬉しいものです。

「今考えると、あの時の塾は『大丈夫か？」と思ってしまう（笑）」

と言われて、うんうん、確かに確かに！
右も左もわからないまま、とにかくがむしゃらに塾をやっていた、というか、生徒に対峙して来ただけで、経営の部分や管理の部分は本当にど素人もいいところでした。

「でも、あの時、人生が大きく変わった」

と言ってくれたのが、本当に胸に来ました。
大学受験生として入塾して来ましたが、大学受験というよりは高校卒業のため、みたいな状態でした。高卒で専門に行けばいいかな？くらいの意識だった彼女を、「それはもったいない」と諭し、卒業だけでなく、大学へ行けと勧めました。結果、地元の大学に合格し、彼女は「大卒」になったのです。当時は正直そこまで有名ではありませんでしたが、今やTVCMまで流れるような大発展を遂げた大学です。

でも40代になって、仕事も経験し、子育ても経験中の彼女が振り返るに、やっぱりあの高3の時に人生が変わったと。その岐路に、私の塾があったと言ってもらえたのは、この塾人生の中で本当に報われる瞬間だなぁと思います。

実は、彼女の３つほど下の代に、これまた教え子から講師になり、４年間しっかり勤め上げた子がいるのですが、彼女も今や2児の母。今回訪ねて来てくれた教え子と一緒にマレーシアまで行き、そこから４年間毎年私についてマレーシアへ来るような子でした。

その二人。なんと、お互い示し合わせたわけでもなく、連絡を取り合っていたわけでもないのに、同じ駅の、同じ街に住んでいることが判明！まじか！　全員びっくり！（笑）

ということで、今度は3人でランチしようということでこの日はわかれました。また会いましょうと。

学校の先生ではありません。塾の先生です。言い方が良くないかもしれませんが、「たかだか塾の先生です」よ。私自身、印象的な塾・予備校の先生はいましたが、個人的に連絡が取れるわけでもありませんし、お付き合いがあるわけでもありません。塾の先生に彼女を会わせたこともなければ、結婚式に出ていただいたこともなく、節目節目でご挨拶をしたこともありません。

塾の先生ですからね。多くの塾の先生が、そういう経験はないんだと思います。私の先輩や友人にはそういう先生もいますが、決して多数派ではないのでしょう。

たかだか塾の先生（しつこい！笑）なのに、こうして何十年もの時を超えて会いに来てもらえる。多くの教え子や、講師たちが訪ねて来てくれる。

感謝しなければいけないのは私の方だろうなぁと、本当に思います。ありがたいことです。

実は４月、５月。教え子や元講師と会ったり、訪ねて来てくれたり、食事に出たりという予定がかなり詰まっています。自分でもびっくりするくらい、「みんな、どうした？」ってくらい、いろんな人たちが会いたいと言って来てくれます。奥様と一緒に結婚報告に来てくれる元講師まで。

「先生の人徳でしょう」

と言ってくれる方もいますが、人徳って何？みたいな話です。ただただ、一生懸命仕事して、余計なことにまで首突っ込んだり、余計な話をいっぱいして、大人になれば時には飲んだり、笑ったり。楽しく過ごしていただけです。徳なんてものは私にはありません。

そうですね。支えてもらっているのは私の方なんでしょう。幸せのお裾分けをもらいながら、今日も楽しく生徒たちと授業で会えれば幸せですね。感謝、感謝。

【アナタノ　サクラガ　サクヨウニ／上野桜木教室＆入谷教室】