親がブレちゃいけません

 子どもを見ていると、いろいろなことが分かります。

 「今日は疲れているな」
 「今日は妙に元気だな」
 「今日は学校で嫌なことがあったな」
 「今日ははしゃいでるな…」

 昔、「母親ってすごいな、何であんなに何があったか分かるんだろう?」というのと同じです。分かるんですね、こんなに長く子どもと接していると。

 じゃぁ、どうするかと言うと、私は何もしません(笑)

 当たり前です。
 粛々と日々のタスクをこなしていくだけです。
 疲れているのは当たり前、眠いのも当たり前。キツいのも当たり前。そういうものでしょ? 自分の小学・中学時代を思い出してください。キツかったでしょ? キツいけど、頑張ってチャリンコこいで塾に行ってたじゃないですか。少なくとも、私はそうでした。私の友達も皆そうでした。

 時々、夏休みなどの行き帰りに寄った駄菓子屋。バニラバーを剥いて食べるのが好きでしたね。思い出します。
 中3の夏は、午前中は大手塾へ、夕方からは地元の小さな塾へ。やりましたよ、それくらい。

 やると決めたら、やるんです。
 それは、子どもにはキッチリやらせないとダメです。最近の子は、いわゆる「ヘタレ」がものすごく多い気がします。

塾で宿題出されると、
 「む~りだよぉ~、ぼくぅ、そんなにできないよぉぉ~」
って泣き言をいう子、結構いますよ。特にここ1~2年。それも、決まって男子です。女子の方が強い。
 「わかんないよぉ~」
 「僕にはできないよぉ…」
 「教えてくれなきゃやだよぉ~」

 こんな男子で、いいんでしょうかね?(笑)
 私は同じ男として、情けなく感じることがあります。「だっせー」って。


 甘やかしちゃダメでしょうね。甘やかして何でもかんでも言うことを聞いたり、先回りしてお膳立てをしたら、なーんにも出来ない子になっちゃいます。そんなことをしているのに、
 「うちの子、なかなか自分でやろうとしないんです」
 「家で勉強しようとしないんですけど…」
 「いつまでたっても子どもで…」
当たり前じゃないですか。何でもお母さんがやってくれるって思ってるんですから。お母さんに辛いアピールすれば、何とかしてくれる。
 

 これを、私たちにも通用すると思ってやってくる子がいます。
 「先生、きつい」
 「先生、疲れた」

私は一蹴。
 「世界で、オマエだけがこんなつらい思いをしてるんなら、確かに可哀そうだ。けれど、オマエと同い年の子はほぼ全員同じ。それでもできないんなら、やめちまえ!」

私が親に言われてきた言葉です。私もそうやって一蹴されました。

大抵、ほぼグウの音も出さず、黙って勉強に向かいます。授業に向かいます。

甘えアピールなど、一蹴してください。甘えさせすぎると、本当のSOSまで見落とす結果になりますよ。すぐ手を差し伸べちゃダメ。親がコロコロ変えたら、子どもが分からなくなります。

大人ですら、「どうでしたっけ?」「何でしたっけ?」なんてものを、子どもが理解できるわけがありません。いじりすぎちゃうと、子どもは大混乱。子どもはシンプル・イズ・ベストなんです。

また、辛いところを乗り越えさせるから成長する。大抵心配し過ぎるのは大人で、子どもはその実結構たくましく困難を乗り越えます。

「かわいそう」
こう言いだしたら、終わりです。
今やっていることの意味、そもそもの目的、そして、お子さんにどうなって欲しいのか。もう一度思い出してください。

大人がブレちゃダメに決まってるじゃないですか!

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