追究すれば追究するほど

ふと最近思うのです。
追究すれば追究するほど、この世界は難しいなぁと。

いつも言っているのですが、塾の看板や実績は二の次です。どうでもいいとは言いませんが、二の次。

ずっと付き合っていれば、何とか志望校へ入れてあげたい…と思いますし、分からせたい、自分で勉強できるようになって欲しい… そう思うのです。成績を上げてあげたいと思いますし、勉強することが当然になって欲しいとも思います。

しかし、なかなか伝わらない。
だから、叱らなければならない子もいます。特にこの時期は、学校が無い分、そういう部分が顕著に露呈します。ですから、よく生徒が叱られていますね。最近。

桜学舎には叱る基準があります。
講師の初任者研修の際も、ここはしっかりと教え込んでいます。叱ると怒るは違うと。感情的に怒っていてはいけません。気分で怒ってもいけません。ちゃんとストーリーの合理性があって、伏線があって、ちゃんと明確な基準があって、叱りつけます。目的はただ一つ。

「この人を怒らせてはいけないな」

そういう情報を頭にインプットしてもらうことです。
ただそれだけです。

桜学舎で叱られる明確な基準。
それは、勉強が出来ないなんてことではありません。
例えば、宿題を忘れた、やっていない、約束を守れない、嘘をつく、親や先生の目を盗む、カンニングする…などなど。人間として間違っていることを叱るわけです。基本的な人間行動が出来ていないと叱るわけです。

そりゃ喧嘩売ってるだろ?って、です。

勉強ができ無くても仕方ないですね。力の差もありますし、努力の差も大きいものですから、出来不出来はせめても仕方ありません。

しかし、努力は誰でも出来るものです。
努力すらしないのに、成績向上など無理。
それを塾の良し悪しにされては困ります。授業に出れば成績が上がるなどと言うのはちょっと違うと思います。塾通い「トータル」で成績向上を図るものです。

ですから、まず出来不出来はともかく努力を始めろと生徒には言います。これが出来ない人はどう転んでも成績向上など無理な相談です。

また、宿題をやって来ないもの大問題。
家庭学習を少しでもやらせようとして出しているのが宿題ですから、宿題を忘れると言うのは家庭学習がゼロだという証明です。

言うなれば授業は医者の「診察」、そして宿題は医者が出す「薬」です。診察だけ来て、薬は飲まずに「病気が治らない、治らない」と言っても、当たり前ではないかと言われて終わりです。これと同じ現象が多々起きています。薬は飲まなければいくら医者でも病は治せません。責任は持てないのです。「医者なんだから診察だけで病気を治してみろ」なんて言いますか?言えませんよね?

ですから叱ります。
最近の塾は叱らないそうです。叱ってはいけないというマニュアルがある塾まであります。生徒を叱って辞められたら営業的に差し障るからです。しかし、それは子どもに愛情のある、いい大人がとるべき行動でしょうか?私はそうは思いません。そこで叱らなければいけないシーンが必ずあります。

こんな言い方は申し訳ないのですが、それを大人がスルーしてきたからその子の現在の問題があるんです。私はもうずいぶん昔からこう言います。

「誰かが止められたはずだ」

と。何でもそうなんです。大問題になり、エライことになってから人間は騒ぎ出しますが、こんなことになる前に、「誰かが止められたはず」なのです。それを見て見ぬふりをしてきた人間がいるのです。

私は少なくともそんな人間に出来るだけなりたくないわけです。特に子どもにはそういう点で。だから、ダメなものはダメと叱ります。何故あの時止めてくれなかったのだと恨まれたくないのです。決して本人のためにならない「スルー」を平気でする大人には成り下がりたくないのです。

ハッキリ言って、塾にとって、生徒を叱るというのは「リスク」です。とんでもないリスクです。居残りなどもリスクです。世の塾のほとんどは、「そんなの自己責任だ」と言うでしょう。確かにその通りです。

しかし、それを自己責任だと放置して、体当たりで生徒に関わることもしないで、評論するようなことはしたくありません。多少リスクをおかしても、しっかり生徒の成長を促したいというのが、本音です。

青臭いのですが、桜学舎はそういうところです。
この夏、厳しく生徒に接しています。
是非ご理解とご協力をお願い致します。
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