ニュートン算再び

41頭の牛が16日で、32頭の牛が22日で草を食べ尽してしまう牧草地があります。
もし牛が56頭いたら何日で草を食べ尽くしますか。ただし、牛は毎日同じ量を食べ、草も毎日同じ量だけ生えてくるものとします。 [受験用テキストより]

いつも受験生を教えていて「教えるのが難しいなぁ」と感じるのが、何故か皆躓く「植木算」と、この「ニュートン算」です。増えたり減ったりという複雑さに加え、単純に足して割ればいいわけでもないので、子ども達はひとつ躓くと大混乱を起こします。教える際は、躓かないように一番慎重になります。

さて、ニュートン算の計算には常に「増える分」と「減る分」(一定)が絡んできます。しかし、それが一体どれだけの量なのかは具体的には分かりません。ある意味「比」の問題と同じで、これを①とするなら、こっちは②というように、割合で考えるしかありません。

ここで言えば、1頭の牛が1日で食べる草の量を① とします。すると、


① × 41頭 × 16日間 = 656


① × 32頭 × 22日間 = 704


という計算が成り立ちます。ここでよく「単位は?」という質問が飛んできますが、割合なので単位なんてありません。牛1頭が①食べるとすると、全部でいくつ分だよね?という話です。

この両者を比較しましょう。牛が1日に食べる量は同じですから、1日に生える草の量は、


704 - 656 = 48


となります。これは、22-16=6日間で生えた量ですから、

48 ÷ 6日 = 8

で、1日に生える草の量が計算できます。


とすると、一番はじめにあった草の量は、


656 - 8 × 16日間 = 528

だということが分かります。8 × 16日間は後から生えてきた量ですから、一番最初にあった量を計算する場合は省いておかないといけませんね。これで最初に合った量が528だと分かりましたので、56頭の牛の場合を計算すると、

528 ÷ ( ① × 56頭 -8 ) = 11日 

となります。せっかく①× 56頭食べても、8だけは生えてきてしまうので相殺しなければいけません。ココを注意しなければいけませんね。

面倒なニュートン算も、落ち着いてゆっくり「理解」を心がけて進めて行けば基本問題で落とすことはないでしょうね。

関連記事

  1. 算数的正解

  2. 食塩水を足す問題

  3. 算数その2

  4. 長年の課題

  5. 赤玉白玉

  6. 算数が出来ないのは当たり前です

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

塾長ブログ

2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930