外国人はむこうからやってくる(笑)

http://www.japan-guide.com/e/e3068.html

谷中界隈の案内が、このサイトに掲載されています。谷中のみならず、日本旅行をする外国人のための英語版ガイドサイトなのですが、何時ぞやかTVで紹介されていたので、早速調べてブックマークをしておきました。ふと先日東京北部を検索していると、谷中が出てきたんですね。「ああ、やっぱりこんな風に紹介されているから、外国からのお客さんが多いんだなぁ…」と思います。

よく、勉強をなかなかしない子供達が、
「別にオレは外国になんて行かないし、行きたくないから英語なんて出来なくてもいい」
ということがあります。
昔は良かったんでしょうね、これで。海外旅行に行かなければ、仕事で海外赴任しなければ英語は不要という時代もあったでしょう。ただ、今子供達がこんなことを言うと、私たちは間髪入れず、
「昭和かっ!」
と突っ込みます(笑)

これだけネットが普及して、地球の裏側とも瞬時につながる時代。たかだか上野の小さな個人塾のオヤジですら、マレーシアやフィリピンの友人たちとFacebookでやり取りできる時代。日本で大きな地震が起こると、まず最初に「大丈夫?」とメッセージを送ってくるのはマレーシアの友人だったりします。そんな時代ですよ。私たちが大学生の頃は携帯電話ですらなかったのに。

ましてや、5年後のオリンピックを控え、これから外国人旅行者が急増するのも目に見えているし、あるいみこの5年は普通のご商売をされている方からすれば商機でしょうし、そもそも外国人観光客増加は国策でもあります。上野界隈をご覧になってください。明らかに外国人の方が多かったりするでしょう? アメ横にも明らかに日本人ではない方のお店が結構あります。

先日、上野のガード下の和食屋さんに入り、天丼を食べたのですが、後からなだれ込んできたのは外国人観光客。どこでしょうかね、英語は話していましたが。ところが店員のおばちゃん二人は、その外人さんたちに呆然。あいつら何食う気だろう?くらいの感じ。メニューが文字だけで、さらに縦書き、漢数字。何にもわからないので、店の前の写真を見るために行ったり来たりしているのですが、それでもどこ吹く風のおばちゃん。しまいには、「お決まりになりましたか?」「天定(天婦羅定食のことでしょう)ね、いくつ?」「はい、天丼の方どちら?」なんて、全部強引に日本語(笑)あまりに面白すぎてじっくり観察してしまいましたが、物の見事におばちゃんたちは一言も英語を話すことなく、オール日本語で接客をしていました。

もちろん、じゃぁ英語圏に出かけて店に入った時、店員が親切に日本語で話しかけてくれるかといえばそんなことはないのですが、残念ながら日本語は世界の中ではマイナーなローカル言語。母国語にしているのは日本だけです。英語は万国共通語と言っても過言ではない言葉ですから、その違いは最初からあります。やはり、英語で少しでも対応された方が「日本ってとても親切だ」と思ってもらえるとも思います。国民のプライド云々とか言う問題ではなく、純粋に商売上の問題だったり、観光イメージだったり、単純にコミュニケーションが円滑になるって点においてです。

既に外国人観光客が大量に来ることがわかっているのであれば、多少の準備は出来るでしょう。観光客が来ない地方や住宅街で商売しているのならともかく、上野のど真ん中、観光客相手の商売みたいなところで、「メニューに写真がない(外人専用を一つ作っておけばいい)」「メニュー縦書き」「漢数字」という対応は、ちょっとなぁ…と思いました。もちろん、私たち日本人にとっては十分だし、そこは美味しい店なので問題ないのですが。

ある商店街の店主さんたちの会合で、来るべきオリンピックの観光客対策のために、英会話を終業後に学びたいから、英語の先生を紹介してほしいというお話をいただいたこともあります。英語というのは、それほどもう「向こうからやってくるもの」になっていて、こちらが対応を迫られるものでもあるのです。英語が苦手な方は、相当な危機感を持っているのも事実です。

先日の保護者会でも「英語です!」とお話しました。しかも、4技能。ペーパーテストは出来るけど、発音アクセントや会話は無茶苦茶、マークシート方式では答えられるけど、英作文はできない、聞き取れない…そんな英語力は要らないということなんですね。4技能試験になれば、正直「学力が高い子」の基準も大幅に変わる可能性があります。テクニックばかり知っているガリ勉くんは淘汰される可能性が非常に高いと思われます。 予備校メソッドの終焉でしょうね。要は本当の力をつけているかどうかが問題になります。

それはつまり、英語で言えば、下手くそでも日常会話程度は出来ないと、「何勉強してきたんだ?」ということになるんでしょうね。

「別に、外国になんて行かないから…」
なんて、昭和な言い逃れをしてる場合じゃないのでしょう。向こうから外国人は押し寄せてくる、これがこれからの日本の「国際化」なんでしょうね。現実に目を背けず、既にたくさんいる外国人観光客をよく見て、英語をしっかり学んでいきましょう。 

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