丸暗記で乗り切るな

考えない、考えさせない「教育」というのは、本当に「無駄」だと思います。最近特に、私たちの頃の受験戦争時代よりも一段と激しく「考えない」子どもたちが増えているように感じます。スパルタ式の叩き込み学習、丸暗記型学習などというものはもう時代遅れなのに…

叩き込み、丸暗記がなぜ無駄なのかというと、そういう能力をもうすでに時代が求めていないというところが大きいでしょう。紙のノートにたくさんメモを取るよりも、今の子はすぐにスマホやタブレットを出します。メモはこういうものにする子が多いですね。知らないことはすぐ「ググる」のが当たり前ですし、すぐ調べるからすぐ分かる。もうスピード勝負の時代です。

ということは、何でもスマホやパソコンがやってくれるということではありません。本当に人間が担わなければならない部分が、その「人間の能力」として求められるということ、つまり機械ができるところを人間が張り合って頑張る必要がない時代になってきているということなのです。

今や、数学のテストで電卓を使うことを許される場面がある時代ですからね。

では、人間が出来て機械が出来ないということは何かというと、やはり「考える」「創造する」ということになるんだと思います。つまり、考える力や考察する力、そしてそこから新しいものを創り出していく力が人間のみが持ち得る素晴らしい力だということになるのではないでしょうか。

だから、世の中全体が、「丸暗記型学習」から離れつつあります。それを、とにかく点数を取るために丸暗記しろなどというのは、百害あって一利なし。理解し、考えるという「有機的」な学習をしてほしいものです。その理解を深めるために、「知識の増強」はもちろん必要です。しかし、意味もわからず、使い方も分からず、それが一体何なのかも分からないものを「試験に出るから覚えろ」などと乱暴に丸暗記させる学習が受験勉強だととらえている「大人」は多いものです。でも、それこそが、今の大人が「受験勉強は役に立たなかった」となってしまった最大の要因なのです。

随分前に、現代文の時間で、「選択肢を選ぶ問題は得意だが、記述問題が出来ない」という子の授業をしたことがあります。その際、
「この問題、あなただったらどういう選択肢を作る?」
と聞いたことがあります。自分で選択肢を作らせる、そして検証するという作業をさせてみたんですね。この子はとても驚いていましたが、しばらくすると面白がって頑張ってくれました。
自分で問題を作ってみるというのはとても良い経験です。問題を作る人の心理や思考過程をたどることができますし、ポイントを考える際も大変成長が見込まれます。その子は、ある意味面くらっていましたが、その後の現代文の問題の見方が変わったと言っていました。

様々な視点からその科目を考えさせるということが大切なんですね。
覚えようとしなくても、いろいろ理解しながら、「へぇぇ」って思いながら学習したことは覚えていることが多いですよね。

「社会は暗記科目ですよね?」
「うちの子、暗記が苦手みたいで…」

そんな丸暗記で乗り切る…みたいなことをすぐに言ってしまうのは、実は保護者の皆様。
十分ご注意くださいね。

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