ネガティ部

小学6年生の授業の中で、ちょっと話したことを書こうかなと思います。

桜学舎には、「ネガティ部」という部活があります(笑)
曜日を決めて活動したり、対外試合をしているわけではありませんが、所属部員がけっこういる部活で、すぐに「どうせ出来ないし」「私アタマ悪いし」「どっこも受かんないし」といった、後ろ向きな発言をし、投げやりに人生を生きようとする子が数多くこの部活動に属しています(笑)

私、改めてこの 「ネガティ部」の活動停止命令を出したのですが、よく聞くと保護者が意外にこの部活のご出身であることが判明(笑) いやいや、それは一番やっちゃいけないやつですよ、と思った次第です。この時期の子どもは何色にも染まる時期ですから、親御さんが投げかけている言葉通りに育ちます。この大切な時期にネガティブな言葉ばかりを投げていると、その通りに育ちます。後ろ向きで、自信がなく、人生にも希望を持たず、自分の人生を切り開くこともなく…  嗚呼、考えただけでも面倒くさい!(笑)

毎年ある話なので、私は常に子どもたちにこういう話をします。

「人生は死ぬまでの暇つぶし」
ビートたけしの言葉ですが、これは私はかなり秀逸な言葉だと思っていて、座右の銘の一つにしています。

「人間、どうせ死んじゃうんだよ?」
これもよく言います。
「世の中に絶対はない」
と言う人がいますが、それは嘘。人間は「絶対」死にます。どんな人生であっても、最後には「死」で終わりがやってきます。その長短は人それぞれですが、一体どうやってその自分の最後に向かっていくのか、また終りが来るまでどう過ごすのかを考えるのが人生ですと、そんなことを話すことが昔から多いものです。

辛いことがあっても、何も今死ぬこたぁない。自殺なんかすんな。数十年待ってりゃ、余計なことしなくてもどうせ死ぬ。だったらその間、いかに楽しく、やりたいことをやって、満喫して死ぬかを考えろと。嫌なことから逃げたっていい、とにかく毎日を楽しく過ごす方法を考えろと。

ただ、自分のやりたいことをやって過ごすには、ある程度の能力が必要になるかもしれない。ある程度の努力も必要になるかもしれない。だから、楽しく、豊かに、幸せに暮らすために自分の能力を磨く必要があると思っているからみんな「勉強」したりする。アホなまんまが楽しいと思うなら、別に勉強する必要もない、そういう生き方もあるんだよ?と。

「何でその学校に行きたい?」
「その学校に行ったら自分は幸せ?」

という問には皆Yesと答えるので、ならば、行けなければつまらない人生になりそうなんだね?と。それもYes。なら、なぜ今勉強しなきゃいけないかも分かるよね?と。

答えはYes。

親のためでも、先生のためでも、ましてやみんなに自慢するためでもない。
自分が楽しく暮らすため。満足した学校生活を送るため。そして主体的に、能動的に、自分で考えて、好きなように生きていく能力を身につけるために勉強ってするんです。そう教えると、子どもたちは神妙な面持ちで聞いてくれています。


私は受験はドラクエだと思っています。 
志望校合格をラスボスだとすれば、途中のダンジョンは模試。
受験生本人が勇者で、パーティーは一緒に勉強する受験生仲間。
武器屋や教会が塾。
宿屋が家。
出会うモンスターは問題集だったりテキストだったり、日々の勉強。
レベルは偏差値。全てが受験なんですよね。

そう考えれば、受験も楽しめるはず。RPGだと思って、「攻略」していけば、無味乾燥の受験もうるおいのある楽しいものに変わるはずです。何でも楽しむ技術もまた人生に必要な重要なスキルの一つ。

「早くしないと、死んじゃうよ!」
というのも私の口癖の一つ。最近、私自身、本当にそう思います。この年になると、あちこち痛いし(笑)とにかく時間がない。永遠に生きていられる、親も死なない、そんな傲慢な態度で生きていられるのも「若い」から。幸せなものです。

これは生徒というよりも、大学生の講師や、社会人の先生たちによく言うかな?

「オレややるときはやるよ。いつか、何かをね!」
みたいな人が一番嫌いです(笑)
何を言ってんだ?考えてないだろ?と言いたくなります。

「40歳、○○を目指してます!」
みたいなのも、ちょっとね(笑)
まだ目指してんのかよ?って言いたくなります。早くしないと死んじゃうよ、まさに。

私が出会った人たちは、大抵お酒を飲んで夢ばかり語っていました。努力もしているんでしょうが、だいたいは「チャンスが来ない」とか、「まだ夢を見極めている」みたいなことを言っていましたが(私が出会った方々はそんな人が多かったです…一時期ね、夢を求める世界にいた経験があるんで…)、酒飲んでる場合じゃねーだろ?と言いたくなったのを今でも覚えています。

私はある時ピタッとお酒を止めました。
体内にアルコールを取り込むことを求めなくなっただけで、身体を壊したわけでもなければお酒が嫌いになったわけでもありません。普通に要らなくなっただけ。

お酒が入ると、その晩は使い物にならなくなるじゃないですか。私は少なくともそう。寝るしかなくなるのですが、仕事が終わって、外で食事して、帰ってきてもまだ夜、やらねばならないことがありますし、やりたいこともたくさんあるので、正直お酒が残ると困るのです。だから飲まない。多分そういうことです。飲んでる最中だけ酔っぱらえるのならいいんですけど、その後すぐにシラフになりたいわけです。仕事も、趣味も、ライフワークも。やることが多すぎるので、やっぱり飲んでる暇がありません。食事はOKです、もちろんね。だから居酒屋行ってもノンアルビールばかり。

あれ?だいぶ話がそれました(笑)

100%は無理だとしても、やっぱり自分の思ったとおりに人生を歩みたい、それは誰しもが思うことだと思います。それに限りなく近づけるためにする努力は、決して苦難ばかりではないと思います。むしろ楽しい苦難もあるんですよね。そんな人生を歩んで欲しい、そのための受験勉強を経験して欲しい、そんなことが私の子どもたちへの思い。

ということで、ネガティ部は活動停止を命じています。 
Enjoy!受験生活! 

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