地学を学びたかった

最近、こちらの動画を見るのが日課になってきました。

【南海トラフ地震警戒情報】
https://www.youtube.com/channel/UC9Oc6YThD0r7dhG6Z_0qMTg


今日生徒に紹介した動画はこちら!
https://youtu.be/oc82S5SQ6U4


チャンネルの名前こそ、非常に切迫したようなネーミングになっていますが、実は中身は「地震」「地層」「火山」などの「地学」の勉強になります。ものすごく詳しく、丁寧に教えてくれるので、非常に面白いですね。

やっぱり地学は面白い。
私は、実は地学の研究、特に火山研究には非常に興味を持っていました。中高生の頃は大学で地学研究をしたいと思っていたくらいでしたが、あまりの多趣味に加え、全然理科系科目が出来ないというド文系頭だったので、あっさりと諦めたという経験があります。でも、やっぱりこの歳くらいになると後悔が残りますね。やっておけばよかった、なぜあの時頑張って数学や理科を勉強しなかったのだろうかと…

火山に興味を持ったのは、皆様も覚えていますかね、「伊豆大島三原山」の大噴火、そして2度の三宅島の大噴火がきっかけです。三原山の噴火は、TV中継の後ろで噴火が始まったり、三宅島では壮大な割れ目噴火が起きて、本当に日本で起きた光景とは思えないようなTV映像。かじりついて見ていました。

もっと遡ると、実は祖父母や母から聞かされていた小笠原沖の「明神礁」の話。これはどこかで書きましたし、現在桜学舎で実施している「精読書き写しノート」のネタにもしてありますので、子どもたちは触れる機会があるかと思いますが、とにかく大変な事故が起こったのですが、それでも地球の神秘・自然現象の凄さにびっくりしました。

火山研究への道は閉ざされましたが、それは形を変えて「マスコミ志望」という方へ現出しました。マスコミの腕章を付けて、一般人が入れないところへ入る、大噴火中継の犠牲になるなら本望だ…くらいのことを当時は思っていましたが、これまた数々の「多趣味」に阻まれて、何も大成されない男として立派に(笑)生きてきました。

ただ、やはり地学は面白い。
この歳になってもやはり思います。地学は勉強したい。特に「火山」「地震」についてはもっと知りたいと本当に思います。理科系の学問の中で一番研究が進んでいない分野だとも言われていますが、だからこそ未知の分野、わからないことがたくさんありますから、それはぜひとも知りたいですね。

東日本大震災の予兆を捉えたという東大名誉教授の村井俊治氏のMEGA地震予測も定期購読していますが、これも実に興味深い研究です。地面が「浮いている」なんて発想は全くありませんでしたからね。地震予知など出来ないという学者もいますが、今まで「不可能だ」と言われたことを数々可能にしてきたのが科学であり、研究であったはずです。日本人はもっと研究者に対してリスペクトするべきだと私は思っていますが、どうも専門家を「いい加減なやつ」だと思っている「勉強不足」な人が多いですね。コペルニクスやガリレオを馬鹿にしていた人たちと同レベルです。

現在、高校でも「地学」を選択する生徒が非常に少なく、ほとんどの理系の生徒が「物理」「化学」の選択をしています。一部「生物」選択がいますが、本当に「地学」は少ないものです。だから、教材会社でも地学の教材だけがないとか、映像授業でも「地学を除く」となっているものがかなりあります。選択者が少ないということは、教材も作られないのですね。これが日本の地学研究者不足の原因ではないかと思うくらいです。

そのくせ、何をおいても一番怖いのが「首都直下型地震」「南海トラフ地震/3連動地震」「十勝沖地震」だと言われ、南海トラフや十勝沖では数十メートルの津波が押し寄せると予想されています。こういう時に研究者に「地震を予測しろ」「予測が当たらないじゃないか」という声が多数出るのですが、そもそも地学の専門家の言うことを全然聞いてなかったじゃないですかね? いちばん大事な情報なのに、一番研究されていないというのは実に怖いことです。下手をすると、人は「地震雲」とか「電波干渉」「耳鳴り」とか、そんなのが地震予測になると、いわゆる「エセ科学」に走ってしまう傾向があります。私も嫌いではないし、未来人の予言みたいなのは楽しくなりますが、「科学」ではないと思っています。

「地学なんて勉強しても、飯の種にならない」「役立たない」
という声もありますが、そもそも学問や研究は、結果的に人類の「利便性」に貢献することはあっても、そもそもが「知的興味」から入っているわけで、役立てるために何か製品を開発するのが目的ではありません。それは理系だろうと文系だろうと同じこと。文系で言えば、「社会学」など、何の役にも立たない学問であると思われていた時期すらありますが、純粋に面白い研究は非常に多くあります。社会学の研究が一番面白いと言っても過言ではありません。

純粋に「知的興味」「知らないことを知りたい」「未知のものを解き明かしたい」という興味は人間の進歩の源泉です。だから、その部分を「給料」と引き換えに捨てるのは、あまりほめられた行為ではないと思うのです。そりゃ花形産業に入って高給取りになってくれるのがいいのかもしれませんが、私はやはり大学で火山の研究をしたかったなぁと思うことが今でもあります。そういう後悔を子どもたちにして欲しくないし、誰かが後押ししてあげたら、やりたいことをもう一つ出来たかもなぁ…と思うと、自分の生徒には数限りなくこういう話をしてあげたいなぁと思うのです。

地学を是非学びましょう。
逆に考えれば敵が少ないわけですから、試験では有利なのでは?
なーんて、すぐこういう事を言うのが受験屋の悪いところです(笑)

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