区立中学校の期末試験が徐々に返ってきています。どこの塾でも、「オイオイ!」という嘆きが聞こえてきていますが、それもそのはず! 区立中の特に英数に大きな異変が!
とにかく「平均点が低い!」状態です。ヘタをすると平均点が50点台などという試験もあり、皆の勉強が追いついていない可能性が高いと思われます。さらには、とにかく学校のワーク課題が非常に多く、やり切るだけで精一杯という子もいますし、あれだけしつこくやれやれと言っても、やり切れていない子もかなりいるようです。
桜学舎では塾でも学校課題を片付けるお手伝いをしていたので、まだ提出に余裕がある子がいましたが、それでも非常に多くの課題に苦戦している子が見られました。しかも!提出しないとアウト! これはいよいよ「中1中2はのんびり部活三昧でも大丈夫!」なんて時代ではなくなってきました。令和の教育は、昭和世代が見たこともないフェーズに入ってきていると言っていいでしょう。
「何でそんなに難しくなっているの?」
と思われるかもしれませんので、台東区内の某中学校の中3英語の試験、第1問目を見てみましょう。
次の説明にあたる英単語(1語)を書きなさい。 ①To give someone support, courage, or hope. ②1, The fact of many different types of things or people being included in something. 2, A range of different things or people. 3, There are many different ideas or opinions about something. ③A famous phrase; people use it to give advice about life. ※range 範囲 ※phrase 言い回し、フレーズ |
これ、お父様・お母様、分かりますか?
もちろん子どもたちは英語の授業内でやっています。「ここが出るんだよ」とも言われていたようです。でも、これが令和の英語期末試験の問題です。
おそらく、「英英辞典」の説明書きを問題化しているのでしょう。こういう授業が学校で行われていますし、このレベルの学習が行われているのですから、ぶっつけ本番や一夜漬けでは全く歯が立たないのは当たり前です。
ちなみに、正解は
①encourage ②diversity ③saying |
だそうです。
正直なところ、近年の傾向ではありますが、中3で「diversity」なんて単語は昭和世代は習ってもいません。ほかも以前は無かった単語。
これは、中学校で習う単語が倍増し、小学校で600語程度は習った前提で中学の学習が始まっているからでもあります。教科書も4技能重視に変わって様変わり。
しかも、忘れているかもしれませんが、今年の中3からは都立高校入試に20点分の「スピーキング試験」(ESAT-J)が実施されます。あれもこれもで大騒ぎです。
もっとも、スピーキング試験も、受験しなかった場合は0点ではないので、おかしなことになっているようですから、あえて受験しない選択もあるようです。混乱の極み(笑)
結局、一番重要なのは、どんな試験が出てきても大丈夫な「実力」を付けるということのようです。夏期講習でガッチリ勉強! 遅れを取り戻す! 何より重要です。
学校がストップしてくれている時に復習しなければ、全く遅れを取り戻すことは出来ませんよ! 塾は講習を何回経験できるかによって成績が変わります。特に中学生!
「うちの子、1日に3コマなんてこなせるでしょうか?」
ちょっと待ってください! 学校は1日6時間授業ですよ??? そのほかに夜に塾に来ていたんですよ?
学校もない、朝イチからではなくて10時スタート、お昼休みや夕方休憩も挟む、それで1日3コマ(50分×3)勉強できない方が、よっぽど心配です。その程度の勉強量を軽々こなせる「体力」と「精神力」も含めて育成しないと、何もできない子になってしまいます。
運動系部活動や吹奏楽部だと、休みなく毎日朝から晩までやっても大丈夫なのに、勉強だと1日3コマができるか不安って… 甘やかしてはいけませんね。
出来ます。毎年みんなやってます! 足りないくらいです。
コロナ禍で、体力も精神力も減退している子が本当に多い中、学力にも大きなレンジが出てきたのは、現実として受け止めねばならないことかもしれません。
夏休み、がんばりましょう!
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