講師採用率

 この1~2ヶ月。8人の大学生とお会いしました。正確にはお一人は卒生ですが。何のために? もちろん、講師の採用面接です。

 結果的に4名はお断りし、4名が研修に入る予定でいますが、辞退者がいればその数は当然減ります。それでもいいと思っています。大きな塾さんでも家庭教師センターさんでも、講師の採用率が低い、つまり厳選しているということを謳っているところがありますが、ウチみたいに小さな塾でも面接選考を通るだけで採用率は50%。研修中に厳しくてやめたり、辞退したりする講師もいますから、講師になれる確率は40~30%程度に落ち着くはずです。

 以前はそれほど講師数も必要ありませんし、私が授業に入れば何とかなることが多くありましたが、今は私一人じゃどうにもなりません。幸いなことに、私が「頼りになる」と感じる素晴らしい講師が今多数いてくれるので(3年で数多く育ってくれました!)助かっていますが、未来永劫ウチに居てくれるわけではありませんから、常に優秀な講師を育て続けなければいけないという仕事が私にはあります。

上記数字を見ると、一見採用率がとても低く、「さすが大手だわ!」なんて思ってしまうのかもしれませんが、私のところのような零細でもこういう数字になるのだということを、桜学舎のご父母はよくご理解頂きたいと思います。あたりまえのことなのですと。

ではなぜこういう数字になるのか。
実は、採用を躊躇してしまう大学生や講師希望者というものも多いということ。誰というわけではありません、あくまで一般論。

最近の学生さんは、ハッキリ言ってまじめです。勉強もよくしています。むしろ私達の時代よりもマジメなんじゃないかと思います。ただ… 面白くないんですね(笑) 勉強の内容は良く知っています。基礎学力もしっかりしています。ですが、あくまで「塾講師」「先生」という人間は、勉強マニアではいけないと思うのです。つまらないと思われている勉強、やりたくない勉強を、おもしろく、たのしく、やる気になるように教えていくのが仕事です。そのための工夫をしたり、自分を鍛えたりする、だから自分自身も成長する… これが講師の仕事です。だから面白い。だからやりがいがある。そして、なにより人に感謝される。

勉強が出来るだけじゃ出来ない仕事なんです。研究者ではないので。

「どうしてこの面白さがわからないかな…」
と言われても、分からない子は分からないですよ。ね?

私の授業では、よく「おかーちゃん」と「オマエ」が出てきます。

1/3÷2がなぜ1/6になるのかを説明するにも、「3人家族でホールのケーキを買ってきて食ったけど、おかーちゃんがオマエのを奪いに来た。おかーちゃんってのは甘いものばっか食ってるから太っちゃうんだよなぁ?」と持っていけば子どもは楽しそうに食いつきます。

聞く姿勢が出来るのですから、理解させるのも早いわけです。それを、図形を描いてしかめっ面して小難しく「●●であるからしてぇ~」なんて教えていたって、子どもは居眠りするだけです。

極論を言えば、ハイレベルで見事だけれどつまらない授業よりも、ソコソコのレベルで下手なんだけど面白い授業のほうが子どもには効果があったりします。ウチは後者が理想。人間が人間を扱うわけですから、見事な完成形の授業を求める人はどうぞ大手の立派な予備校へ。

一生懸命教える講師。
楽しい授業。
へぇぇ!と言わせる雰囲気。

桜学舎の理想はこういうところにあります。

 

「ウチの子、家での話題は塾の話ばかりで…」
「今日、授業楽しかった…」
「学校より塾のほうが楽しい!」

今年もこういう声をいただき始めました。感謝感謝。
本年度も頑張ろう!という気持ちがわいてきますね。

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