年頭言

改めまして、新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

さて、今年の桜学舎も、まだまだ桜学舎イズムをきちんと皆様に伝えていかねばならないという思いでいっぱいです。分かっていただいていないこと、伝えきれていないことが山ほどあるんだなぁと実感する毎日です。

毎年のことですが、とにかく桜学舎は「本質」を求めます。勉強の「本質」、受験の「本質」、これを生徒に理解してもらうために力を注いでいきます。

最近生徒に実際に話したことですが、例えば
simple
という英単語を
「単純な」
という日本語に対応させて、単に暗記するような「受験勉強」「丸暗記」学習は非効率的ですし、弊害のある無駄の多い、また学習の本質から外れた勉強であると、桜学舎では考えています。

効率という側面一つとっても、1単語1訳語のような対応をさせていると、他の訳語に対応できなかったり、派生語をいちいち別単語として覚えねばならなかったりします。しかし、これを

simple:単純な
simply:単純に
と派生語を覚え、単純の反対の複雑は、
complicated
だと確認し、「複合の」「いくつかの部分から成る」「合成の」になると
complex
であるというところまで確認できれば、単語は一気に4倍になります。なるべく関連付けたり、イメージ付けをしてインデックスをふやしていくことで、当然記憶から引き出すことも容易になるでしょう。なるほどと理解しておけば、記憶にも残りやすいのですから、結果的に効率が良いことになります。

そうでなくとも、ふつうは「単純な」を理解したら、「反対の『複雑な』は何というのだろう?」と思うのが当然でしょうし、古文でも「几帳」が出てきたら、一体どんなものだろう?と思い、挿絵や写真を探してしまうのが当たり前だと思うのですが、そういう知的好奇心を膨らませた勉強の仕方を、今ほとんど誰も指導していないというのが実際のところ。学校ですら、すぐに暗記だ、効率だ、入試に出るところを集中的に勉強すればいい、出ないことはやらなくていい… のオンパレード。こんなものは、学習の「本質」からは大きくかけ離れた部分です。

「これって何だろう?」
「これとコレの違いは何?」

テクニックで高校や大学に入っても、それが一体何になるのだろうと疑問に思います。入試に出る部分だけを学びたい、ということは、最終目的が「合格」のみだということにほかなりません。特定の試験の傾向に合わせて、血にも肉にもならない、その試験でしか通用しないテクニックを身に付けることは、その試験にパスするという目的以外には何にも使い道が無いと思いますし、桜学舎での学習目的はそこではありません。知識教養が増えれば、入試問題など容易に解けるだろう…というアプローチです。何をもってしても、どこから聞かれても答えられる実力をつけるのが学習の本質ではないでしょうか。ですから、最小の努力で、出来るだけ努力をせず学歴を手に入れる…ということを主眼とした指導は排除する方向性にあります。

ただ、現代の子は、人の話を聞く、授業を聞くということが大変下手だという実感を持っています。それを解消し、授業から多くのものを得ることが出来る子に育てることにこれから注力していかねばならないという危機感を持っています。そのためにはどんなことが桜学舎として出来るのか、それを徹底的に追求していこうと思っています。

本年も頑張ってまいります。よろしくお願い致します。

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