最近算数を教えていて、ものすごく危機感を感じることが多くあります。
私も算数は得意ではありませんでしたが、その私よりも今の子ども達は「算数アタマ」が作られていない気がします。そりゃ、算数で躓くわなーと、納得してみたり。
中学受験の生徒を見ていると、一番躓くのはやはり算数です。しかし、そういう子に限って、実は「国語より算数の方が得意」だと思っていることが多いものです。巷の計算教室のようなところへ行くと、計算はとても速くなります。そろばん教室へ行っている子も確かに計算は速いですね。しかし、文章題だったり、数の仕組みを問われると、また聞き方を変えられると急に分からなくなったり答えられなくなったりすることがあります。
これは、実は巷の計算教室が、大抵「数唱」(数を唱えること)ができるようになると、すぐに「計算」練習を始めてしまうことに原因があるのではないかと思います。私もこういう道筋で勉強してきましたが、あまり「本質」を理解した記憶がありません。
計算は、「作業」でしかありません。
多少の工夫は必要ですが、「思考」ではありません。もちろん、技術として「計算が速くなる」というのはメリットがあることですから、速いに越したことはありませんが、計算が速いこと、イコール算数が出来ることでは決してありません。計算は出来るけど、問題が解けないという子は沢山います。
こういう子には何が足りないのかな?と、指導の中でいろいろ考えてきましたが、ひとつ分かったことは、数の「分解」「結合」「しくみ」「法則」というものが理解出来ていないということ。
例えば、
30個の団子を3本ずつ串に刺していくと、いくつの串が必要ですか?
という問題。これを、何だかよく分からず30-3=27で、27本とやる子が必ずいます。なぜ引いたの?と聞くと、数が減るはずだからと答えます。つまり、この子の中では、何となく数が減るのは引き算、増えると足し算…というふうにとらえていたのだとか。「分ける」「~ずつ」という言葉を割り算に結び付けることはできませんし、むしろ「割る」の意味もあまりよく分かっていませんでした。
100の1/2がなかなか理解できない子もいます。
1/2ってどういう意味?と聞くと、それはすぐに「2つに分けた1つ分」と言います。じゃぁ、二つに分けたら?と問うと、これが分からない。「2つに分けた1つ分」とは言えるのですが、意味は分からないようです。2つに分けてみな?100円を二つに分けると、いくらといくら?と聞くと、これまた筆算で100÷2はやります。答え50と出します。片側に50と書くので、「50といくつ?」と聞くと分かりません。しばらくして「20」と… 50円と20円でいくら?と聞くと70円と答えます。じゃ100円じゃないね? … … しばらくして50円だと分かります。ここまでで30分ほど。
筆算は出来る。「2つに分けた1つ分」は言える。でも、意味はよく分からない。
これでは算数が出来るようにも、好きにもなりません。数字の仕組みや分解・結合などを繰り返しながら算数的なセンスを養っていく必要があるのだと思います。
計算練習もしながら、数の組成を学び、本質的な算数力養成に、是非桜学舎のかるがもコースを!
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