人と看板

人と看板。
どちらに重きを置くかというのはとても個人差のある問題であり、育ち方や教育という面では大きな影響力をもつものだと思います。

例えば、学校名で進学先を選ぶ方。
有名校じゃないと信用できない。
有名校じゃないと進学させる意味は無い。
そんな価値観で、有名な進学塾に通わせ、有名な中学に入り、有名な大学に入って、有名な会社に就職する… そういう価値観を決して否定はしません。むしろ、「塾」というのは一般的にそういう価値観の方々を相手に、サービス業として成り立ってきた部分があるのだと思います。

しかし、いくら「有名」なものを追い求めても、満たされない思いを持つ方も多いというのが事実。
では、なぜ満たされないのか…

それは、そこに「人」の問題が存在します。
有名なもの、つまりその「看板」に重きを置く、つまり看板を信用して物事の価値観とするならば、実際その場にいる「人」は、価値観上、二の次三の次になるものです。看板だけに価値を感じているならば、これで不満に思うことは無いはずです。それでも満たされない思いがあるとすれば、そこに「人」の価値を求める部分があって、ある意味「欲張り」であるのです。

特に私達が扱うような「教育」「子育て」などと言う場面では、不確定要素が大変多く存在します。従って、それを「看板」に求めてしまうことは不自然なことではありませんが、昔はもう少しその部分を「人」に重きを置いていたはずです。つまり、塾で言えば、「どこの塾に行かせようか」という価値観よりも、「誰に預けようか」という価値観の方が強かったように思います。しかし、今は逆ですね。

組織でなければ信用ならん、会社でなければ信用ならん、大きくなければ信用ならんという方が多くなってきているように感じるのですが、そうでもないんでしょうかね? これがやはり顕著に出るのは大学受験生の塾・予備校選びの時です。私達も、なりが小さいため、「そんなところへ行ってて大丈夫なのか?」「予備校の方がいいんじゃないか?」なんて言われることはしょっちゅうです(笑) 我々は業界人ですから、「何を言ってるんだか…」と思いますし、「組織じゃ出来ないことをやっている」という自負と裏付けがあるのですが、まぁ傍から見れば「大丈夫なのかな?」と言われることもあります。

しかし、組織や看板を信用するのではなくて、「人」に預けるという、昔ながらの価値観で教育を行っていくのが桜学舎の基本姿勢です。塾長をはじめ、スタッフを信用して頂くことで、お子さんをいい方に導くということになるのでしょう。看板を信用するのはある意味簡単なことで、全国展開しているファミレスに入れば、安定感のある食事を楽しめるのと同じです。こだわりの大将を信じて料理を注文するのはちょっと勇気が必要ですよね?

でも、こと教育はやはり「人」です。
この「人」選びを間違えると、大きく道を外したり、また道を外しても戻って来なかったりします。
それは、人を信用していなかったり、人を見る目が無かったりするのが原因なんでしょうね。人選びに成功すると、ちゃんと子供は育つのだと思います。それだけ「人の影響」は大きいものですし、年齢が低くなればなるほど、良い人との出会いが人生を決めて行きます。

桜学舎の看板なんて、吹けば飛ぶようなものです。
だから、桜学舎へ来て頂いている方は、ほぼ中にいる「人」を信じて来て下さっている方。ご期待に応えるべく、一生懸命やっていくのはもちろんですから、私達がずっとお預かりして、志望校に合格しました…なんて報告が来ると、本当に嬉しかったりホッとしたり… 本当に泣けてきます。

これからも、看板ではなく、「人」を信用して頂けるよう、頑張って参ります。

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