伝える努力

4533日曜日。
親と子の私立都立中学高校受験相談会の最終回・武蔵関会場が終了しました。無事4会場、大盛況のうちに終わり、東京私塾協同組合の新執行部になってからの初の相談会もお陰様で大成功と言える状況で無事終了しました。関係者の皆様、ありがとうございました。お疲れさまでした。

さて。
都内の私立中高は生き残りをかけてどこも必死。
特に、もうここ数年、都内の女子校は大変だと言います。
その人数で学校が成立するんだろうか?という学校も存在します。大きな校舎の中がガランとしている学校も結構あって、先生たちも減ってしまったというケースも。

当然のことながら塾も同じ。数々の塾が生まれては消えていきます。
私が上野桜木にやってきてから、既にご近所で5~6の塾が廃業しています。反対に、3~4の塾が進出してきました。栄枯盛衰、塾もいろいろです。生き残りが大変。

そんな中で苦しくなった学校や塾が決まって言うことは「原点に立ち戻って」「私たちの教育をもう一度しっかりお伝えしていく」ということ。これには反対のしようも無く、全くの正論、正しい行動だと思います。焦って無闇に募集に命をかけると、結局内部生が崩壊して自滅するということは多々ある現象。今来ている子たちをとにかく大事にして、もう一度丁寧に運営を見直していくことが立て直しの最短距離であることは、私も経験上知っています。

が、自分たちの教育の良さを伝えていくという点においては、やはり皆さん、「甘い」と言わざるをえません。
伝えるとは、発信すること。
発信しても受け取ってもらえないことが多いということが前提。
ならばどうすればいいかというと、ある程度の質を担保しながらも、発信量を増やすしかありません。

私もブログやFacebookなどで「あの発信量はスゴイ」とか、「いつも楽しみに読んでます」と言っていただける反面、これだけ書いても、これだけ発信しても、「塾のブログなんてあったんですね?」っていう方もいるし、お知らせをブログに上げておいても、「そんなの読まない」と一蹴されちゃうことだってあります。それだけ「受け取ってもらう」ということは大変なことなのです。ですから、相当な努力をしなければいけないのに、ちょっとプリントを作った、ちょっとチラシを撒いた、ちょっとブログを書いた程度で人が興味を持って自分たちのことを見てくれるのだと思う方が間違っていると思うのです。基本的に他人は自分たちになんて興味はない、そういう前提で「伝達」をしなければならないのです。

つまり、「受け取ってもらえない」という想定のもとで「行動量」を決めていかねばなりません。
その想定がとても甘い人が多いわけです。特に学校や塾は、正直「甘い」です。そんなんで伝わったらすごいよね…って思うことがとても多いのです。

「わかってくれる人だけがわかってくれればいいんだ」という殿様商売が出来る環境であれば問題はありません。我々塾などというものは、気に入られてなんぼですから、気に入らない塾になんて行く必要もなければお金を払ってやることもないのです。ですから、本質的な学習をさせていたり、大真面目に教育を考えていたり、そういう部分もしっかり「お伝え」して、気に入ってくださる方に会員になっていただくのが「塾」です。むしろ、捉え方によっては「殿様商売」じゃないと上手くいきません。 

ただ、商売以前の問題として、私たちの考えをきちんと「共有」していただける方にきちんとお伝えしていくことも重要な仕事ということになります。そしてその情報はきちんと受け取ってもらえないと意味がありません。

受け取ってもらえるメッセージを効率良く出せればいいのでしょうが、人はそんなに科学的に分析もできないし、なかなか思い通りにも行きません。ならば、一定のクオリティを保ちつつ量産しないと人は見てくれないのではないかという結論に至ります。

もっと情報を出しましょう。
今や無料で使えるアイテムなど山ほどあるじゃないですか。
あとは中身です。頻度です。毎日書いたって、毎日話したって、伝わらない。だから日々、伝えようとするならば、「伝える努力」をしなければいけないと思うのです。

私も頑張ってます。一緒に頑張りましょう。 

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