奨学金返還ができなくて大変なのだとか…

大学へ進学したはいいけど、奨学金が返還できずに社会人になってからも大変なのだという話を最近よく目にします。もちろん、借金などしないほうがいいに決まっていますし、返還するのも大変なんだろうと思います。もっと奨学金が充実していかねば「国力」としての教育が衰退してしまうということも危惧すべき問題です。もちろん全部そうなんです。その通りです。

が、あえて言うと、公的なところからする借金などさほど怖くないと思うのです。というか、相談も出来るし、返済方法を改めることも場合によっては出来ます。つまり、こちらに返済の意志がきちんとあれば、話が通じる相手だということです。

私たちは教育を生業としてはいますが、分類的には民間の一事業者です。業者と言われればその通りですし、会社、企業、そういう仲間です。管轄も文部科学省ではなく経済産業省ですので、民間の営利団体であるということは間違いありません。ですので、学校法人と違って利益をきちんと出して健全な経営をしていなければ銀行さんなど一円も貸してくれはしません。銀行に限らず、民間からの借り入れはこんなもんじゃありません。

私の祖父母は印刷業を営む商売人でしたから、幼い頃から色々なエピソードを聞かされてきました。特に幼いころは母の入院やら出産やらでよく祖父母の家に預けられていたので、幼少期は祖父母に育てられたという時期もありました。よって、印刷屋の中をあれこれと探検していることもありましたし、お使いに出されたこともありました。近所の活字店に活字を買いに行った記憶もあります。経営上の厳しさ、借り入れや支払いの厳しさも、かなりきつく言われた記憶があります。

義父は手広く商売をやっていた人ですから、実体験として銀行からの借り入れや返済の厳しい話は聞かされました。かなりの苦労人であり、今はリタイヤしていますが、引退の際も本当に大変だったという話をよく聞きます。会社が「有限責任」だなんて有名無実。私も含めてですが、結局万一のことがあれば社長が身ぐるみ剥がれるのはいつの時代も同じことです。事業者なんて結局「無限責任」なんですね。だから起業するリスクを考えると、みんな寄らば大樹の陰という発想になるのは当たり前といえば当たり前。

私も、千葉で塾をやっていた時、初めて「夜逃げ」というものを目の当たりにしました。ある日塾へ出勤したら、階下入り口が大変な荒れようで、おかしいと思ったらビルの上階に住んでいた大家さん一家がいなくなっていました。本当にびっくりしました。その後、その塾の入るビルが、ちょっと怖い方の手に渡り、どうなることかとハラハラしたものです。最終的には人のいいオジさんがビルを買い取ってくれて丸く収まったのですが、怖かったですねぇ。いまでもあの時の気持ち悪さは覚えています。

私の妻もビルのオーナーチェンジがあった際に怖い経験をしたと言います。商売をやっている人間は、多かれ少なかれこんな経験をみんな乗り越えて、事業をきちんと継続しているのです。無借金経営というのはなかなか難しいですが、民間からの借金の大変さ、返済の苦しさなんかはなかなかなものですし、それを交渉するとなると、一世一代の大勝負というほど全力で取り組むべき事案です。話が通じない相手もいますので、大変なものです。

ちなみに、私の育ったのは公務員の家庭です。父母に断ることもなく(もちろん相談くらいはしましたが)事業を継承し、勝手に商売を始め、勝手に生きる術を身につけてきました。だから成長が遅かったという面もありますが、基本的に私の「経営」や「お金」の知識と経験は、大人になって身をもって獲得したものです。その結論としては、本当に話の通じない連中もいるし、強引な連中もいる、本当に相手次第って世界なんだなぁと思います。

もちろん、そういうものと比べちゃいけないのでしょう。
分かってます。そんなリスクを負って行う「事業」と「奨学金」じゃレベルの違う話。
でも、身ぐるみ剥がされることなどないでしょうし、話し合いが通じる相手なのだということはわかっておいたほうがいいでしょうし、もし無理な返済を求められれば救済策もあれこれあるんじゃないかということ。悩んで、苦しんで、疲れ果てないで、ちゃんとしかるべきところへ相談して、手続きして…って考えたほうがいいでしょうね。まぁ、借りたものは返すべきだとは思いますが、無理な返済は苦しむばかりですから、ちゃんとそのあたりの策も考える必要があるでしょうね。

私の借金は…
家のローンなんて、生きてる間に終わるのかすら心配です(笑)
貧乏暇無し!
頑張って働きまーーす!

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