桜学舎第2章の幕開けです。

36-bあまり伝わってない方もいたようなので、改めて。

26日土曜日。
桜学舎を長年支えてきてくれた浅見教務主任が退職しました。
9年間、前身となる塾の時代からこの教室を支え、何でも出来るマルチな臨ちゃんとして、八面六臂の大活躍を続けてきましたが、いよいよ自分の研究活動に勤しみ、本格的に学問の道へ進むということで、一旦今の生活に区切りをつけて次のステップに進むという決意をしたのだそうです。
 
私が2007年3月に千葉県で経営していた「進学塾明窓学院」を閉鎖し、妻と一緒に塾をやるために東京へ移転したまさにその月に、中学部の卒業生であった彼は、「早稲田受かりました。講師やらせてください」とヒョッコリやって来ました。教室の奥で本を整理していたオッサンが私でした。彼からすれば、学生講師と女性塾長でやっている塾なのに、変なオッサンいるなぁと思ったことでしょうし、私は面白そうな奴が来たなぁと思っていたし(笑)初遭遇の場面は、「画」として強烈に印象に残っています。
 
以来ずっと彼はこの教室の顔として、後半の数年間は「教務主任」として、本当に桜学舎の講師といえば臨ちゃんというほどのポジションを確立してきました。「塾長と同期(笑)」というくらい、まさに私の東京移転以降の歴史は彼と共にあり、私の歴史イコール臨ちゃんというものでもありました。

この歳の私が対等に、いやそれ以上に本の話が出来たり、仕事の話が出来たりするというのも、彼の頭の良さを感じますし、それでいて嫌味でなく、人格者ゆえに、本当に「信者」が多く、生徒にも同僚にも慕われる存在。彼が好きすぎて彼のファンではなく「臨ちゃんになりたい」という勘違いをしてしまう子が出てくるほどの強力なカリスマ性を持つ人でもありました。

私が東京に出てきて。
夫婦でスタートした時点の生徒数がわずか19名だったこの教室が、9年経って3桁の生徒数を抱え、今年も間もなくその生徒数を回復するなどというのも、彼の力によるところが大きかったのだと思います。そういう意味で、私は運が良かった。私のことなど知らない、未知の土地で一から出直さねばならなかった私は、彼に出会ったことで大きく助けられたし、彼の力を借りて、知らない土地での再出発というハンデを克服できたように思います。そして何より、大手塾などが絶対に敵わない「人に集まる塾」を作れたのも、彼のおかげだと思っています。
 
だから、大学院やその先へ進み、学者を目指したいという彼の夢も知っていたので、彼が決断をし、ウチを辞めるときは絶対に慰留しないと心に決めていました。そして悲しがらず、笑って、頑張ってね!と送り出すと決めていました。まぁ、その日が来たということです。
 
週明けから、ちょっと浅見ロスがあるかもしれません(笑)でも、この日で桜学舎「第1章」が終了です。春期講習からは「第2章」です。幸い、敬愛する兄貴分の塾から頂いた藤原が教務主任を引き継ぎ、今期はさらに高みを目指すと張り切っています。偶然にも風来坊楳木が舞い戻り、教務の穴が埋まりました。6年前、初めて丸抱えで中学受験をさせた愛娘H&Mの二人が、見事に二人揃って立教大学に合格し、二人揃って講師で残ってくれました。そして先日東京海洋大に合格した子が理系講師で残ってくれて、講師の穴は補充出来そうな感じです。本当に私は「運がいい」し、恵まれています。ピンチに必ず助けてくれる人がいる展開になる。過去もずっとそうでした。人に感謝をせねば。

この数日間。彼が退職するというだけで、かなりの課題も見つかりましたし、社員教育という面でも至らない部分、学生講師ってやっぱり学生なんだなぁと思う部分、そして自分達は何を目指し、何を改善せねばならないかが改めてわかった部分もあります。彼の力を借りずに進んで行く方法も、真剣に考えるようになりました。
 
「社長という人は何もできない人なんだ」
とよく言われてきました。社長が何でも出来ると、その会社は育たないと、私は社長の先輩に習った記憶があります。社長はやりたいことや方向性をぶち上げ、実際にそれを進めてくれるスタッフに感謝をすることが仕事だと。残念ながら職人肌で、自分が授業に立った方がクオリティが高いと思い、現場で授業を続けてきた私は、会社を大きくすることなどできなかったのですが、それでも臨ちゃんには「信じて全面的に任せる」ということを教えて貰った気がします。だって、2~3月はほとんど授業をしていませんから、私。でも、教室が回るようになりました。
 
春期講習は、また少し現場に出ます。やっぱりいきなり中学受験の子を全面的に投げるわけにはいかなそうなので。でも、これもまた策を講じてはあります。第2章の準備はしていますし、インフラ整備も終わりました。
 
彼に、「やっぱオレがいないとだめか」と言われないように、そしてこの9年、一度も前年割れしなかった成長を止めないように、第2章も頑張らねばいけませんね。頑張ります。
 
最終日は学生講師達には申し訳なかったのですが、専任だけでゆっくりと送別会。駒込のお気に入りのイタリアンへ行って、懐かしい話をして、いつものように腹を抱えて笑い、楽しい時間を過ごしました。うーん、後からジワジワ来るなぁ(笑)9年の盟友だからなぁ。本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。

よっしゃ。
春期講習からは切り替えて行きます!
第2章もよろしくお願い致します! 

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