結婚挨拶についての一考察

14昨日。
またもや元教え子で元講師だった「娘」が久々に顔を出し、一緒に以前紹介された彼氏がやって来て、しばらく話をしていたところ、ふと二人でお菓子を差し出して来ました。

そして彼氏が、
「お嬢さんを僕に下さい」
ですって(笑)

ど、ど、どーぞ、どーぞ、もう返品なしでお願いします(笑)
とお答えして、一瞬パニクってるオッさん(=私)は、その後徐々に状況を理解し、ああ!おめでとう!となったのでありました。

去年、今年と、本当にどうなってるんだかというほどラッシュで、昨年の秋も元教え子・元講師の結婚式に2件お呼ばれし、ああ、そういえば春もお呼ばれしたんだった。今年も年頭に一人挨拶に来てくれて、結婚が決まりましたと報告に。そして、昨日、今年2件目。次々とおめでたいことが続いていくので、これはもう純粋におめでとう!だったり、我が事のように嬉しかったり。 特に桜学舎の一時期をガッチリ固めていた4人娘達が、次々と幸せな結婚報告をしてくれるのは本当に嬉しいです。昨日は帰りに食事に寄ったお店でも、妻にずーっと「良かったなぁ、良かったなぁ」と言い続けていました(笑)

ただ、ふと。
考えてしまいました。

「俺にはそんな存在の先生はいなかったなぁ…」

お恥ずかしながら、私が結婚した時も、両親にも呆れられるほど唐突に、勝手に家を出て、結婚するのも「するから!」と決めて、家族が話についてくるのも大変な状況でしたし、私自身誰かに何かを相談して生きている人間ではないのだと自覚しているので、当然失敗も多いわけで、要は「勘」で生きているところがかなり多い人間です。そんな自分を振り返ると、何か人生の節目の時に、ご報告に行く、ご挨拶に行くという先生は、実はいなかったなぁと思います。確か同じ業界の大先輩・師匠とのところには行きましたが(笑)

いや、本当はいたんです。高校時代の2年生の時の担任の先生が、実は人生の師。多くを語らずも、私を洞察しているような先生でした。もしかすると、全部お見通しさ、という私の「先生」としてのスタイルは、その恩師のスタイルであるのかもしれないと思うところがあります。ですから、この先生のところには、やはり結婚のご報告には行きたかったのですが、ご挨拶の前に残念ながらお亡くなりになってしまいました。一度お宅にお邪魔して、お参りはさせて頂きましたが、本当に残念でした。

ふとそんなことを思い出しながら、はて、私は教え子達にどんなことをしてあげたんだろう? 何で彼らは私、たかだか塾の先生、そんな存在のところへこんな大事な報告へ来てくれるのだろうかなぁと、不思議な気分になります。教え子じゃなかった講師も来てくれるのですが、もうそうなると単なるバイト先の社長ってなことですから、普通の方が見ると、随分不思議な感じがするのかもしれませんねぇ。でも来てくれる。

結婚式でも主賓としてご挨拶をさせていただく事もありましたし、どうもかしこまってしまいます。大した事もできてないし、果たして自分はこの子達に役立つ大人だったのだろうかとも考えてしまう事もあります。ただ、ただ、こうして来てくれる、幸せな気分にしてくれるのは、本当にありがたい事だなぁと思います。

残念なことに、私たちには子どもがいません。我が家の長男は「ワン!」としか言いません(笑)
ゆえに、逆に、何か子どもの役に立たねばならんと言う思いは強くあります。学校や親とはまた異なった立場から、少し「社会人」「会社経営者」的な目から子どもを諭したいという気持ちもあります。そして、こういう「幸せ」が巡って還ってくるのが何よりの喜びです。

自分のことは自分ではよく分からないものです。ですから、好き勝手な生き方をしているおっさんの存在や言動が、何かしらの影響を子どもに与え、それをきっかけに前に進むことができるようになったら、それだけで価値があるんだろうと理解するようにしています。20を超えても30を超えても「先生」と戻って来てくれる子達がいるというのは本当にありがたいことです。

さて、その教え子の子が入塾してくるまで仕事を続けていられるのでしょうかね。
私からすれば「孫」みたいなもんですね。
もうすこし「頑張れ」と言われているような気がしています(笑)



 

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