プレゼンが終わりました

今日。
大きなプレゼンがひとつ終わりました。

実は、ずっと準備を進めてきたことですが、東京都の外郭団体である「東京しごと財団」の「団体課題別人材力支援事業」という助成事業に、私が副理事長を務めている東京都認可団体である東京私塾協同組合が応募し、提案団体のひとつに選定され、企画提案事業説明(プレゼン)をすることになったのですが、実はその担当になってしまった(笑)ので、本日20分のプレゼンと35分の質疑応答に行って来たのです。

桜学舎は幸いにして、このところ専任職員の希望者がいささか過分と言えるほどきて下さっているのでありがたい限りですが、どこの会社に聞いても「人手不足」という言葉しか聞こえません。求職者の「売り手市場」になると、全体的な雰囲気として学習塾業界にあえて就職したいという方も少ないのかもしれません。ですから、学生講師を含めて、どこも「先生」の確保に必死であるというのが実情で、大手塾であればあるほどその厳しさは切実なものがあるそうです。

資金力に勝る大手塾ですらそうなのですから、我々中小、いや零細塾に就職するとか、就業したいという方は本当に奇特な方なのかもしれませんが、実はここに我々の業界、そして日本の教育の未来がかかっていると、私は正直思っています。

塾と聞くと、「学習塾」であり、勉強を教える場所、受験テクニックを詰め込む場所というように考えている方が多いと思います。それが一般的イメージだと思います。ですが、私は塾には「学習塾」と「私塾」があると考えています。学習塾はいわゆる進学塾・受験教室の類で、それこそテクニック重視であったり、わかりやすい授業が売り物のサービス産業色が強いものです。

それに対して「私塾」は、塾長(経営者)の理念に基づいて設立・運営されている塾で、教育色が強い性格を持っています。勉強を教えることはもちろんですし、成績向上を目的として入塾することは当然なのですが、実際は子どもの教育についての「よろず相談所」的な性格を持っています。桜学舎は完全に後者で、もちろん受験や成績向上は強く言われますが、お子さんの進路はもちろんのこと、学校での人間関係の相談、友人との関係の相談、ご家族の問題の相談、最近では様々な障害やその疑いについて、また子育てや人生相談まで、本当に様々な相談事が持ち込まれます。

「それは果たして塾の守備範囲なのだろうか?」
そういう、様々な教育上の悩みを聞いてもらえる場所が、今塾に求められている部分もあります。それは学習塾ではなく「私塾」であるがゆえに、教育の場であるからこそ持ち込まれる相談事だったりします。

ただ私塾は、中小・零細であることが多く、経営基盤が脆弱であることも事実。教えることや教育者としての活動がメインなので、労働環境整備や職員採用・育成についても経営者の関心が薄かったり、整備が遅れていたりするのも事実です。また大手企業なら自前でそれが整備できたり、お金をかけて整えていくことが出来ますが、やはり零細では単独ではなかなかできないことが多く存在します。

今回、この助成事業に応募したのは、少しでもこういう問題を解決し、若い方や志のある方々が夢や希望を持って「私塾」の業界に入ってきていただくこと、そしてキャリアアップしていくことができるような仕組みをつくることが重要だと思ったからであります。私たちも社労士の先生などに個別のコンサルティングを受けたいと思っていたくらいですから、本当に支援してもらえたらこんなにありがたい話はありません。

今回ようやくプレゼンがおわっただけなので、採択されるかどうかは審査次第です。ぶっちゃけ、本当に疲れましたし、なんだか畑違いのことをしたので、余計に疲労感もあります。厳しいツッコミをも沢山いただきましたので、やっぱり塾業界ってまだまだ未成熟な業界なんだろうなぁと感じる部分も多々ありました。

ですが、万が一採択が決定すれば、私たちだけではなく、東京都内の学習塾業界に対して支援をもたらすことが出来る大きな大きな仕事です。助成ももちろんですが、それ以上に様々な「レガシー」を残せる事業だと確信しています。

そんなことから、結構なプレッシャーを受けながらのプレゼンと、かなり深掘りされた質疑応答でしたが、なんとか乗り切って来ました。あとは審査結果を待つだけ。でも、正直、私自身は敗北感しかありません。壁は厚かったなぁと思うし、まだまだ知らないこと、出来ないことは沢山あって、業界としてきちんとしないといけないことも本当に山積みなんだということがよーく分かりました。

万が一、本当に万が一、良い結果が出れば「得意げになって(笑)」ご報告させて頂きます。 
さーて。私もやらねばならない仕事は山積みです。 

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