【夏期講習11】上野

桜学舎の「精読・書き写しノート」は、文章を塾長が書いています。
ナイツさんの番組でも紹介された通りです。

そこでちょっと地元ネタを書くことがありますが、「上野」という地名の由来をご存知ですか? 諸説紛々あるのですが、なるほどなぁと思うこともあります。

陰陽道では、北東の方位を鬼が出入りする方角である「鬼門」として、悪い方角としていました。江戸の町の鬼門の方角には水戸街道の千住の関があるのですが、この方角から「鬼」が江戸の町に入り込んでくると信じられていました。この鬼門封じに建立されたのが寛永寺。3代将軍徳川家光の寛永年間にちなんで名付けられ、京の都の鬼門を守る比叡山に対し、「東の比叡山」という意味で「東叡山」とされました。

上野山は、戦国時代には「忍岡」と呼ばれていましたが、江戸幕府が開かれた頃、伊賀国上野の外様大名・藤堂高虎のお屋敷がこのあたりに置かれました。この頃から、寛永寺付近の一帯を「上野」と呼ぶようになります。これは、藤堂家の領地である伊賀の国・上野に地形が似ていたためと言われています。

歴史の詰まった土地に暮らす楽しみは尽きないものですね。
上野の山では、彰義隊の上野事件もありましたし、根津を下れば弥生式土器出土の場所もあるし、渋沢栄一の眠る墓地もあれば、徳川慶喜の墓地もあります。

その価値を子どもにも伝えたいものです。

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