圧倒的な当事者意識を

先日、ある生徒をちょっと「挑発的」に叱りました。
長い付き合いの子です。
迷っているのも、何となく不完全燃焼でここまで来ているのも、わかっている子。でも、その子がやっぱり必死さを見せたり、かっこ悪いのも捨てて、腹の底から力入れて頑張っているようには見えなかったのです。まだ迷いがある。そこで、ちょっとかわいそうでしたが、かなり辛辣な言葉で挑発しました。

案の定、これまでなんども経験して来たような口ごたえをしてきました。
ほれ、ほれ、とどんどん挑発すると、悔しい思いがどんどん出て来ました。
へぇ。
じゃ、その言葉、信じていいんだな?と言うと、
「信じてください、お願いします」
と来ました。

ああ。
なかなか周りにわかってもらえなくて、その子も苦しい思いをして来ているんだなぁと感じた瞬間。
よし。じゃ、信じる。
だから、結果が出るように頑張れ。
長い付き合いだから、わかってるから。

頑張れよ、と最後別れる時に、
「口ごたえしてすいませんでした」
と。かわいい奴(笑) 分かってるって。俺は「頑張れ」って言いたかっただけだから。だけど、ちょっと迷いが表に出てるから、ちょっと痛い思いさせただけだから。そして、それを分かってて、でも悔しくて口ごたえしちゃう、そういうところも思春期の子はあるものです。いや、本当に頑張って欲しいと思ってるから。

受験生は、「圧倒的な当事者意識」を持つべきだと思っています。
自分のことだからね?
親も、先生も、もう受験終わってるし。学校も出てるし。だから、受験が失敗しようが成功しようが、直接的になんて困らないのです。親は勉強させようとしている、言うことをきかせようとしている、受験に失敗すると困るんだ、なんてのはガキの発想で(笑)、何を言ってるんだか? と桜学舎では一笑に付されるどころかコテンパンに論破されます。

受験は本人のもの。
もちろん、中学受験はそうは言っても「親の受験ですから」と、親御さんには言いますが、最終的には本人が6年通う学校を選ぶわけですから、やっぱり「圧倒的な当事者意識」は重要。

そのために頑張るのです。

頑張るのは本人です。
成功するか、失敗するかはさておき、頑張るのです。
結果を出すために頑張るのです。
結果が出なかった時には凹むのです。

凹んだ人を慰めるのは、他人の仕事。
自分で自分を慰め始めたら終わりです。
私たちは、受験生が手放しで全力で頑張れるように「セーフティネット」を張っている役目。
親御さんも同じですね。だから、周りが成功するの失敗するのと、やんや言っても始まりません。

「ごちゃごちゃ言ってねーで、必死で頑張れ!」
「全力でやった後で、あーだこーだ言え!」
「結果はあとからついてくるから、後悔しないように頑張れ!」

そう後押ししてあげるのが正しいと思います。
何とかするのは大人の役目。大人は冷静に、善後策を考えることや、その子にとって何が最良かを考えることが大切だと思います。極論ではなくね。

受験まであと少し。
年明け10日から埼玉県の私立中学入試が始まります。いよいよシーズン幕開け。
こっちの胃が痛くなるシーズンです! 

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