大正大・東洋大・大東文化大

2019-10-25 10.32.42大正大学で行われた、大正大学・大東文化大学・東洋大学合同の塾対象・大学入試研究会に行ってまいりました。

 大学が塾説を始めたのは本当に驚きですし、塾へコンタクトしたくてもどこへ声をかけて良いか分からなかったというのは本音かもしれませんね。かなり詳細な数字を頂き、本当に都区内文系私大が大激戦であること、そしてそれがどれほどのものなのかがよく分かりました。

近年の大学の定員厳格化にともなって、超安全志向が高まっている大学入試。何と東洋大は2014年から比べて倍の志願者が集まり、何と創設以来初の12万人超え。全国でも近畿大学に次ぐ2番目の志願者を集める大学になっています。

大正大学も志願者数は2015年に約5000人だったものが、今春1万1千人超え。 特にセンター利用入試前期が35%増となっています。

ただし、3256人が志願した中で、454人の合格数。 一般入試に至っては8倍近い倍率なので、そりゃ合格も難しいですね。

ただし、一緒にお話を聞いた大東文化大学と同様に、東洋大学の繰り上げ合格にかなり生徒を抜かれるとのこと。このあたりの動向・相関性がいろいろあるようですね。

今回は「都営三田線」つながりで集まっての大学説明会。大学も文部科学省行政に従ってばかりでは経営も立ち行かなくなります。何と、この厳格化で、都区内の有名大学は軒並み定員割れ。充足率が94%なんて大学すら出てきています。パーセンテージでは大したことがないように見えますが、生徒数や授業料から考えると、研究室が一つ二つ吹っ飛ぶくらいの規模。大学としては大問題です。

ハッキリと「行政」の方針、安倍内閣の方針というところも見えましたので、この責任は政権にあることは間違いないでしょう。あまり政治的なことは申し上げたくないのですが、教育行政だけはどうしても大きく関係してくるところなので、どういう支持であろうとNOはNOと言わざるを得ません。

https://dot.asahi.com/dot/2019101800113.html

筑駒生がこんなことを言い出しました。もっともですね。
もっと現場の人間、つまり高等学校や生徒たちから大反対の声を上げていくべきでしょう。普通の、当たり前の大学入試をやればいいだけのこと。市場原理に逆らって、無理やり地方に生徒を回すような行政は間違っていると思いますし、子どもたちの未来を制度で潰したり、受験する試験の種類で有利不利を作るような制度は許せん、と改めて思った今日の説明会。

こうしてリアルな数字や入試データを大学が公開してくれるのは本当にありがたいですし、大学の苦労もよくわかります。入学定員だって、「現状、繰り上げ合格という形でしか管理できない」というのも大学の本音だと思います。会場からは、せめて繰り上げ順位を発表してほしいという声も上がっていましたが、そういう「統一ルール」や受験生への配慮の制度も整備しないまま、定員守らなきゃ助成金カットするぞとお達しが来て、あとは大学の責任でやれよというのは、やはり行政の怠慢でしかないでしょうね。

かと言って、じゃぁ来春の入試が変わるわけでもありませんし、本当に共通テストなんて出来るんかい? 英語外部試験活用なんて出来るんかい? って状況ですので、ここ数年の大学受験生は情報に十分注意をする必要があります。変なこだわりもご法度です。

明日の高校入試保護者会でも少しこのあたりのお話もさせていただくことにします。
 

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